先日、一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会の主催するDXアドバイザー検定を受検し、無事合格しましたので、この検定についてご紹介したいと思います。
DXアドバイザーとは
企業としてのDXの必要性と個人としてのリスキリングの必要性が求められる、そんな課題や悩みを解決し、企業としてDXを推進するための人材が「DXアドバイザー」です。


3つのフェーズと対応する検定
DXには3つの段階があるとされており、検定もそれに対応しているらしいです。一応、人物像イメージには「デジタイゼーションを推進できる」とあります。

とはいえ、今回私が受検した「スペシャリスト」がデジタイゼーションについてだけ聞かれる、という訳ではなく、後ほどご紹介する試験範囲にもあるように、AIに関するものなども含め、十分DX全般について問われているように思います。

DXアドバイザー検定(スペシャリスト)の試験対象領域
「ITリテラシー」「DXリテラシー」「ビジネスアナリシス」「情報マネジメント(個人情報保護など)」の4つの領域から出題されます。ITパスポート試験などの分野から抜粋しリテラシーとして再構成されているそうで、確かに、ITリテラシーやDXリテラシーはITパスポートの問題と同程度と思われます。また、ビジネスアナリシスや情報マネジメントに関しては、どんな領域からどういう問題が出るのか全然わからなくて、手探りでした。


検定のホームページには各カテゴリ・各分野においてどのような内容の知識が問われるのかの記載がありますので、受検しようと思われる方はご確認ください。下記はその一部です。

DXアドバイザー検定の試験対策
私が検定に向けてやった勉強方法や受検してみて思ったことなどを書き記しておきます。
- アイテックの問題集
公式ホームページでも紹介されていたし、DXアドバイザー検定向けの問題集がありましたので、購入して、勉強しました。一度解いて間違えた問題について、ノートを書いていきました。
ノートを作るかどうかは人によって、合うやり方がありますので、もちろんベストかどうかは分かりませんが、個人的にはノートに自分の手で書いていくことで覚えていく感じが必要だと思っているので、いまだにこういう試験勉強の時は紙のノートを作ってます。(ルーズリーフにカテゴリごとに作っていってまとめました。)- ちなみに、アイテックのDXアドバイザー向け問題集は、問題数が少ないので、これだけでは到底足りません。以下はアイテックの問題集における各分野ごとの問題数。
>ITリテラシー 32問
>DXリテラシー 20問
>ビジネスアナリスト 8問
>情報マネジメント 20問 - WEB講義付きもありますが、これについては見ていないのでわかりません。個人的には問題解いてみてわからない言葉はネットで調べてもよいのかなと思いました。確かに、いきなり問題解いてみて正解率が1割程度なら、講義を受けてからの方が良いかもしれません。
- あと、書籍付きの商品もありましたが、この書籍「わかりやすい!IT基礎入門 第4版」は一般的なものでDXアドバイザー検定向けという訳ではないとのことでした。ホントにITの基礎から学ぶ方には良いのかもしれませんが、それならむしろITパスポートの参考書の方が良い気がします。
- ちなみに、アイテックのDXアドバイザー向け問題集は、問題数が少ないので、これだけでは到底足りません。以下はアイテックの問題集における各分野ごとの問題数。
- ITパスポート過去問
あまり時間もかけられなかったので、直近2回分を解いてみて、そこで正解できなかった問題やキーワードに関して、ノートを作成しました。2回分200問のうち間違えたものだけなので、大した分量ではありませんでしたが。
でも、アイテックの問題集が少なかったので、ITリテラシー分野とDXリテラシー分野については、ITパスポートの過去問は正直やってよかったです。レベルもほとんど同じと思ってよいと思います。

- ITパスポートのキーワード聞き流し動画
Youtubeで「ITパスポート 聞き流し」と検索するとたくさん出てきます。 - 共通鍵方式と秘密鍵方式が良くわかっていなくて。
Youtube IT隙間教室「共通鍵と公開鍵。暗号化技術は何のためにあるの?」 - フェールセーフやフェールソフトの違いがなかなか理解できなくて。
Youtube ITすき間教室「フォールトトレランス、フェールセーフ・・・故障に備えたシステム対策」 - ビジネスアナリシス(BA)について
SIerに勤めてる方ならおそらく皆さんご存じのBABOKだと思いますが、私はシステムについてすべて独学なので、よくわかっていませんでした。そこで、BABOK3.0についてIIBA Japanの清水千博氏がセミナーで解説されている動画を見て大雑把に把握することができました。アイテックの問題集で聞かれていたことがここのことを聞いていたのか、と理解できるようになったので、入り口としてよかったのだと思います。上位の試験が始まるともっと高度になるかもしれませんが、スペシャリストはBAは8問しか出題されないし、概要を抑えておく程度で十分です。
ただ、出題される8問のうち1-2問くらいはBABOKについて詳細まで理解しておかないと答えられないのだろうなという問題が出ましたが、合格することを考えるなら、そこまで勉強しなくても大丈夫ですし、時間かかる割に1-2問答えられる程度です。
Youtube 「清水 千博, ビジネスアナリシス知識体系BABOK解説」 - 個人情報保護法
主催団体が個人情報セキュリティー推進協議会というくらいだから、個人情報保護法の専門家の方たちが運営されているのでしょうか。個人情報保護法は情報マネジメントの一カテゴリと位置付けられており、情報マネジメント分野全体で出題数が24問なので、仮に半分の12問とすると80問中で15%程度のはずなのですが、今回受検した際の印象は個人情報保護法関連だけで、半分くらい出てるんじゃないと⁉というくらいたくさん出題されていました。出題はランダムで自動的に割り当てられているのだと思いますけど、それにしてもやたら多く感じました。なんと私、法律系苦手なもので、やっぱり今回情報マネジメント分野が一番得点率悪かった・・・(T_T)
とりあえず、アイテックの問題集を復習したり、個人情報保護法の動画をいくつか見たりしました。あとは、当日の試験問題では、令和2年の改正されたテーマがいくつか出題されたのが印象的でした。
この分野はアイテックの問題集と個人情報保護法に関するYoutubeをいくつか見ましたが、これをやっておけば・・・というものはつかめなかった気がします。ま、それでも7割は採れたので、ほかの分野でしっかりやっておけば、合格には十分でしょう。
認定DXアドバイザーに登録しました。
検定に合格すると、認定アドバイザーに登録することができます。(登録料が11,000円かかります。)
まあ、SIerの人からするとこんな程度の検定で・・・と思われるかもしれませんが、一応アドバイザーとして名刺にも書けますし、相談受ける時も多少はアピールになるかなと思い、登録しました。
認定DXアドバイザーに登録するとできることなどもあるようですが、また改めるとして、今日はこの辺で。