2023.7.20にオンラインにて、令和5年度 中小企業「強靭化」シンポジウム(第1回)が開催されました。私も視聴しましたので、ご紹介します。
いつからか正確には把握していませんが、事業継続力強化計画の制度ができたころから毎年開催されていて、最初のころはリアル会場での開催だったので、私も会場まで足を運んで聞きに行っていましたが、コロナになってからはオンライン開催となっています。
また、最近ではリアル開催に戻っているところも増えてきましたが、このシンポジウムはオンライン開催でした。リアルにはリアルの良さがありますが、オンラインだと移動の時間もないし、とても参加しやすいですよね。ありがたいです。
開催の趣旨
今回は大阪府梅田の会場からの配信ということで、このように記載されています。
開催にあたって
第1回は「中小企業の日」(7月20日)に、大阪府梅田の会場から全国に向けてオンライン・ライブ配信いたします。
阪神淡路大震災を乗り越えた西日本に拠点を構える事業者様より「事業継続力」の源泉についてお話を伺い、 来る大規模災害への備えとして「事業継続力」を研ぎ澄ますためのヒントをお伝えします。
多忙を極める中小企業の経営者の皆様にとって、”万が一”の事態に備えたBCPや事業継続力強化計画(ジギョケイ)策定後の運用や見直しは後回しになりがちです。 第1回では、BCPやジギョケイの運用・見直しを続け、さらには企業価値の向上につなげた事例をご紹介いたします。
こんな方におすすめ
- これから災害対策を立てたいとお考えの方
- 策定したBCPやジギョケイの実効性を高めたいと考えている方
- 企業価値向上に向けたお取組を検討されている経営者
- 企業のBCP担当者、防災担当者
- 中小企業の経営を支援する立場の方
プログラム
第1部 スペシャルトーク「“人”最優先で取り組む 神戸製鋼所の防災・事業継続」
株式会社神戸製鋼所 理事 安全・環境部長 泥 俊和 氏
阪神淡路大震災の当時、入社6年目の若手社員だった泥氏は、神戸市の本社から車で1時間くらい西にある加古川製鉄所に勤務。本社ビルは倒壊し、製鉄所も操業がストップする大被害を受ける中、トップダウンの指示のもと3か月での復旧を成し遂げました。さすが大企業、もともとBCPの対策はある程度されていたそうですが、それでも現実にその時には役に立たなかったことも多かったそうで、その後もその経験を活かし、人を最優先に考えた防災・事業継続計画に取り組んでいるそうです。とてもリアルなお話で、その時にならないと状況次第なことは当たり前ですが、それでも事前に想定したり、どれだけ準備しておけるかで事業再開までの期間は相当短縮できるのだと、再確認できました。
第2部 パネルディスカッション「企業価値向上につなげる中小企業の事業継続力強化とは」
実際に事業継続に取り組む中小企業3社の方が登壇し、パネルディスカッションが行われました。
パネラーの方はこちら。
- 天野産業株式会社 総務部課長 BCM推進チームリーダー 古江 早苗 氏
- 株式会社光明製作所 代表取締役 金村 哲志 氏
- ミツ精機株式会社 代表取締役社長 三津 千久磨 氏
天野産業は、岡山県で建設業を営む従業員68名の会社(ホームページより)です。今回登壇された古江さんはBCP推進リーダーとのことで、県内の建設業者同士の連携や、なでしこBC連携についてご紹介いただきました。なでしこBC連携は、四国や岡山、和歌山などの建設会社が連携して、女性目線を取り入れて事業継続を取り組まれているとのことでした。確かに大災害や復興にあたっては、建設会社の役割は大きいと思いますし、女性目線というのも大事だよなと思いました。
次回は、9/1に開催されます。
第2回のテーマは、「あらゆる危機を乗り越える 真の「事業継続力」とは」
https://kyoujinnka.smrj.go.jp/symposium2023/09/
関東大震災からちょうど100年を迎える東京からオンライン・ライブ配信とのこと。私もまた視聴しようと思います。売上を上げることも、資金繰りも大事ですし、災害対策も同じくらい大事です。毎日考えろと言っているわけではありません。年に1・2回そういうことを考える日があってもよいのではないでしょうか。