先日、支援先にお勧めしたこともあって、自分でも受験してみることにしました。今回は3級をお勧めしていたので、3級を受験しました。受験してみて、小売業や卸売業などの流通関係の営業マンはぜひ知っておいた方が良い、会社が推奨した方が良いと、改めて思いました。
また、中小企業の経営者の目線で考えると、なかなかいい人を採用するのって難しいので、応募があった人の中から選ぶというより、応募してくれた人を採るということも少なくありません。だからこそ、採った人を育てていかないと思うような事業成長ができないですよね。そういう意味でも、従業員のリスキリングは重要です。中小企業白書でも、従業員の教育や自己研鑽に積極的な企業ほど業績が良いという傾向にあると報告されていました。
さて、販売士検定とはどんな検定なのか、これからご紹介していきます。
販売士検定とは
日本商工会議所が主催する検定試験です。商工会議所の検定というと、簿記検定は持っているのですが、販売士検定というのがあることは最近知りました。1~3級があり、それぞれ以下のようなレベルとなっています。
1級 | 経営に関する極めて高度な知識を身につけ、商品計画からマーケティング、経営計画の立案や財務予測等の経営管理について適切な判断ができる。 マーケティングの責任者やコンサルタントとして戦略的に企業経営に関わる人材を目指す。 |
2級 | マーケティング、マーチャンダイジングをはじめとする流通・小売業における高度な専門知識を身につけている。 販売促進の企画・実行をリードし、店舗・売場を包括的にマネジメントする人材を目指す。 幹部・管理職への昇進条件として活用しているところもある。 |
3級 | マーケティングの基本的な考え方や流通・小売業で必要な基礎知識・技能を理解している。 接客や売場づくりなど、販売担当として必要な知識・技術を身につけた人材を目指す。 流通・小売業に限らず、BtoCの観点から社員教育に取り入れている卸売業や製造業もある。 |
ホームページではこのような方に役立ちますと書かれています。
- デパート、専門店、スーパーなど、大規模小売店の販売員及び売場責任者や店長クラスの方
- 一般小売店の経営者及び従業員
- コスト管理を求められる管理者
- 製造業、サービス業、卸売業などの販売業務担当者
- これから流通・小売業界で活躍したい人
そして、このような効果が期待できます、とも。
- 接客に関する基礎知識が身につく
- 取扱商品に関する専門知識が身につく
- 売場や店舗を管理する能力が身につく
- 経済の動き全体からみた店舗経営が身につく
日本販売士協会では、このような動画で販売士資格を進めていらっしゃいました。
3級の程度・能力・人物像
マーケティングの基本的な考え方や流通・小売業で必要な基礎知識・技能を理解している。
接客や売場づくりなど、販売担当として必要な知識・技術を身につけた人材を目指す。
流通・小売業に限らず、BtoCの観点から社員教育に取り入れている卸売業や製造業もある。
今回私が受けたのは3級です。中小企業の営業マンや小売店の店長やマネージャーくらいであれば、2~3級くらいが妥当なところではないかと思います。
3級の試験概要
試験科目は以下の5分野です。といっても、何時間目という感じで分かれているわけではなく、これらの分野からそれぞれ問題が出題されるということで、それほど区別して考える必要はありません。
- 小売業の類型
- マーチャンダイジング
- ストアオペレーション
- マーケティング
- 販売・経営管理
これらは、中小企業診断士の一次試験の科目である、運営管理で似たようなことをやっていますので、多少知らないことはありましたが、少なくとも3級では違和感なく取り組むことができました。
試験時間は60分です。
私はだいたい理解していたこともあってか、30分くらいで終了しました。
CBT(コンピュータ試験)ですので、各自席についたら、説明文を読んで勝手にスタート、制限時間内に回答して、終わったら終了ボタンを押すとそれぞれ終了、という感じです。
出題形式は、1科目あたり 択一式正誤問題 小問10問、択一式穴埋問題 小問10問(5科目合計で100問)
合格基準は、平均の得点が70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上
受験料は4,400円でした。
出題方式が違う!
今回受験にあたって、過去問題集を購入して、3年分(第82~84回)だけやったのですが、出題方式が違って、少しめんくらいました。とはいえ、やることは同じ、出題された文章があっているか、間違っているか、あるいは、穴埋めの選択などなので、驚いても初めだけです。
私の合否・得点
試験直後に画面に合否が表示され、受付に行くと結果票をもらえます。
なぜか1問5点で計算されていて、各科目100点満点で表示されていたので、それぞれ結局どのくらいとれているのか、一瞬ではわかりにくかったです。配点が違う訳じゃないので、1問1点にすればいいのに、と思いましたが、科目の足きりが50点なので、それをわかりやすくしたいのかもしれません。
診断士と同じ科目だったり、あまり勉強しないで受けたといっている割に、ちょこちょこ間違えていて恥ずかしい。しかもおそらく一番得点できそうだった、「販売・経営管理」が一番点数が低く、これは3回分の過去問でも同じ傾向でした。
というのも、「販売・経営管理」では、敬語の使い方や法律に関する問題が出題されます。法律に関する部分は覚えていないと答えられないし、敬語は意外と難しいです。損益計算書の問題は簿記やってる人なら、おいしい問題なんですけどね。
受験を考えている方へ
日商のサイトでも、ハンドブックと問題集が販売されていますので、まずはそちらですかね。
上記の販売士検定のお勧め動画は販売士協会のYoutubeチャンネルです。ほかにもいろいろ動画が掲載されていますので、興味のある方は御覧になるとよいでしょう。
今日は以上です。2級以上も受けてみようかな・・・